運送業許可は専門家に頼むべきか?行政書士に依頼するメリット、デメリットを解説!

一般貨物運送業の許可を取得する際に行政書士に依頼するか、ご自身で取得するか迷われる方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、運送業許可を行政書士に依頼するメリットとデメリットをフラットな視点からお伝えしたいと思います。

運送業許可を行政書士に依頼するデメリット

まずは行政書士に依頼する際のデメリットからお伝えしていこうと思います。

行政書士に依頼する費用が掛かる

当たり前ですが、行政書士に依頼する場合は、報酬が発生します。
それも運送業の許可取得の報酬は決して安いとは言えません。
地域にもよりますが、平均して50万円~60万円くらいが相場であると感じます。

ただでさえ運送業の許可は最初に資金の条件があり、1円でも多くのお金を手元に用意する必要があります。
それに加えて、行政書士への報酬が発生するとなると、実質資金の条件が厳しくなっているととらえることもできます。

これがデメリットの1つ目、費用の問題です。

当たりはずれがある

「やぶ医者」という言葉があるように、専門家には親切で知識豊富な方もいれば、不誠実であったり知識が乏しい方も残念ながらいらっしゃいますね。
行政書士も同じです。

せっかく高額な報酬をだして依頼をしても、その方が運送業の許可に精通していなかったり、やり取りに不安があるような方だった場合は、依頼をした意味が全くありません。

もちろん依頼する際は、その方がどのような方か慎重に判断をされるかと思います。
しかし、実際に「業務に着手してくれない」や「質問をしても的確な答えが返ってこない」といった悩みを抱えて、他の行政書士から乗り換えを希望される方も一定数いらっしゃいます。

これがデメリットの2つ目の、行政書士に当たりはずれの問題です。

自分のペースで進められない場合がある

許可を取得する際に、お客様によって「1日でも早く許可が欲しい」という場合もあれば、「そんなに急がないけどいずれは許可が欲しい」という場合もあると思います。

自分のペースで進められないというのはどういうことかというと、自分はそこまで急いでいないのに、行政書士が早く書類を送るようせかされたりするという事です。

ただ、これは人によっては自分のことを気にかけてくれてる証拠だととらえる方もいるので、一概にデメリットだとは言えないかもしれません。

またその逆の、自分は急いでいるのに、行政書士の動きが遅くて進まないというパターンあります。

これはデメリットの2つ目と一部重複しますが、明らかにデメリットになります。

運送業許可を行政書士に依頼するメリット

次に運送業の許可を、行政書士に依頼するメリットについてお伝えしていきます。

複雑な書類作成や面倒な運輸局とのやり取りをしなくて良い

行政書士に依頼する最大のメリットはこれだと思います。
運送業許可の申請書は正本副本併せて、厚さ5センチ以上になるような大容量です。

加えて事務所・車庫の図面作成人件費・保険料・税金などの複雑な経費の計算もあり、世の中にある様々な許可がある中でとても難しい部類に入ります。

さらに申請して終わりではなく、実際に運送業を開始するまで、申請内容について運輸局の担当者とやり取りしながら、申請書の修正を繰り返し行う必要があります。

大げさではなく、本業に支障が出るレベルで手間と時間を取られます。
この大変な作業をしなくて済むというのは、依頼する最も大きなメリットだと思います。

最短で許可が取れる

先ほどお伝えしたように、運送業許可の申請は難しく、手間がかかります。
慣れていない方が行うと、大変な時間を要します。

場合によっては、何年もかかるという事もあり得ます。

その点行政書士は、許可取得の専門家ですから、そういった書類作成や図面を書くこと等に慣れており、さらに許可が取れるような申請のノウハウも持っています。
そのため運輸局に申請するまでの時間を大幅に短縮することが可能です。

運送業の許可を取りたい方の大半はなるべく早く許可が欲しいという方なので、これも大きなメリットです。

運送業のことに関して相談できる

運送業の許可を申請するうえで、営業所や車庫、ドライバーさんなどを確保する必要があります。
確保するうえで様々な疑問が出てくると思います。

この場所は営業所として申請通るのかな?」であったり「ドライバーがどうしても1人たりないんだけどどうしよう・・・」など疑問や不安は尽きないと思います。

そんな時、専門家である行政書士であれば、的確なアドバイスが期待できます。

これは許可の申請時だけではありません。
運送業を営んでいくうえで、巡回指導や事故、変更の手続きなど様々なことがあります。
そんな時、1人でも専門の行政書士とパイプがつながっていれば心強いと思いませんか?

これもこれから運送業をやっていく上で、メリットだと思います。

依頼する行政書士の選び方

最後にもし行政書士に依頼する場合の選び方についてお伝えしようと思います。
行政書士は、それぞれ得意分野があり、それ以外の部分についてはそこまで精通していないという事があります。

なので、「違う許認可で過去にお世話になったから」「一番値段が安いから」という理由で選んでしまうと、運送業の分野に詳しくない方に依頼してしまう事もあり得ます。

そのため、どの許認可もそうですが、その分野を専門にしている行政書士を選ぶことをお勧めします。

また大手の行政書士法人の場合、専門の行政書士に頼んだつもりが、自分を担当するのは行政書士の補助者や事務員だったという事もあります。

安くない報酬を払うわけですから、行政書士選びは慎重に行いましょう。

まとめ

今回は、一般貨物運送業の許可を行政書士に依頼するメリット・デメリットについて解説しました。
時間がかかってもいいので、自分のペースで進めたい」という方には正直あまりメリットはないかもしれません。

しかし、「荷主から言われて早く許可を取得しないといけない!」という方や「専門家と相談しながら確実に進めていきたい」という方には正直メリットは大きいと感じます。

運送業の許可について、「許可を取得したいけどなにから手を付けていいかわからない」という方や「運送業の許可に関して専門の行政書士に相談してみたい」という方はお気軽にお問い合わせいただければと思います。

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